【第3話】ママと妻だけやってる私、物足りないって言ったら怒られるかな?
こんにちは。丸地あいです。
私のブログを見にきてくれて、ありがとう。
前回の記事では、私が運命の出会いをしちゃったことについて話したよね。
覚えてくれてる?もし、運命の出会いって何のこと?と思った人は、今までの記事を先に見てね。
<<過去記事
第1話【やりたいことを諦めなくちゃいけないのが、大人になるってこと?】
第2話【やりたいことを全部やって、人生を楽しみ尽くす!】
私のバカ!もっと早く親友の悩みに気付けたはず
親友のさくらから「あい、助けて。私、もうどうしたらいいか分かんない。」っていうメールをもらった翌日、無理矢理有給休暇取って会社を休んだ私は、さくらをカフェに呼び出した。
入社して5年、初めて自分の都合で有給休暇使ったよ。さすがに上司も文句言わなかった。
子供を一時預かりの保育園に預けてやってきたさくらは、疲れた様子で私の前に座った。さくらに注文する隙も与えずに、私は昨日からずっと聞きたかった質問をしたよ。
俯いて、やっと答えたさくらの目から涙が溢れたかと思うと、しばらくその涙は止まることがなかった。初めて見るさくらの涙が、私に彼女の悩みの深さを教えてくれた。
親友が肩を震わせて泣くくらい悩んでいたのに、何にも気付かずにいた自分が情けなかったよ。これまで、いつも相談するのは私の方ばっかりで、話を聞いてくれるさくらに悩みがあるなんて想像すらしてなかった。
今思い返せば、マルチライフのセミナーで久しぶりに会った時、ちょっと元気がなかったし痩せちゃってた。あ〜、もう!私のバカ!もっと早く親友の悩みに気付けたはずなのに。
自分の頬っぺた、思い切り引っ叩いてやりたい気分だったよ。泣き止んださくらに、私はもう一度聞いてみた。
幸せな結婚をしたはずなのに
やっと飲み物を注文して、少し落ち着いたさくらが話し始めた。
「あいも出席してくれた、私達の結婚式からもうすぐ丸3年が経つんだよね。大好きで大好きで仕方なかった人と結ばれて、かわいい娘まで授かることが出来た。これ以上の幸せはないって思ってた。」
さくらの旦那様はね、私とさくらが通っていた高校の先生なの。いつも生徒の話しを真剣に聞いてくれる先生でね、みんなから慕われてた。当時、さくらは家族のことで悩みを抱えてて、それを先生に相談するうちに恋に落ちちゃったんだよね。
当然最初は全然相手にされなくて。そりゃそうだよね、先生としては生徒を恋愛対象としてみる訳にいかないもんね。
だから、さくらは作戦を立てたんだよね。高校を卒業するまでは、生徒でいよう。大学生になったら、ひとりの女性としてもう一度アタックしようって。
で、見事に彼のハートを射止めたんだ。
さくらは時折窓の外へ目を向けて、話し続けた。
「結婚する前に、先生に言われたんだ。『社会人2年目で結婚するのは早い。もう少し社会人としての経験を積んでからにした方が、さくらの将来のためには良い。』って。」
さくらはね、結婚してからも彼のこと”先生”って呼んでるんだ。先生はさくらのこと心から愛しているから、きっとさくらのためを思ってそう言ったんだろうな。
「結局、娘を妊娠したから社会人2年目で結婚したけど、その時の私は先生と結婚できることと、新しい命を授かったことが嬉しくて、自分の将来のことなんてこれっぽっちも考えてなかった。」
「結婚してからは、慣れない家事と初めての育児で大変だったけど無我夢中だった。大好きな先生に”いってらっしゃい”と”おかえりなさい”を毎日言える喜びと、娘のかわいい寝顔が疲れなんか吹き飛ばしてくれた。」
「だけどね、いつからか、あいや他の友達のSNSを見るのが辛くなってきたんだ。」そう言って、さくらは目の前のコーヒーを飲み干した。
ママでも妻でもない、私はどこへいったの
新しいコーヒーを注文してから、さくらは話しを続けた。
「まわりの人から”先生の奥さん”って呼ばれるのが、最初は嬉しくて仕方なかった。みんなに『そう、私は先生の奥さんになったんだぞ!』って、言ってまわりたいくらいだった。」
「子供が生まれてからは、”そらちゃんのママ”って呼ばれるようになった。そらが大きくなるにつれて、他のママとの付き合いが増えてきて、日に何回もそう呼ばれるんだよね。」
私は、さくらに似て目のくりっとした、さくらのひとり娘、そらちゃんの顔を思い浮かべながら、じっと聞いているしか出来なかった。
「そのうちね、私のことをさくらって呼んでくれる人が少なくなってることに気がついたんだ。毎日毎日、ママと奥さんだけの私。幸せなはずなのに、段々心から笑うことが出来なくなってきちゃったんだ。」
「だから、みんなが楽しそうに仕事したり、旅行へ行ったり、新しいことに挑戦したりしている姿を、羨ましいとか妬ましいとか、そんな黒い感情を持った目でしか見られなくなって…。なんだか、ひとりだけ取り残されているみたいに感じて。」
そこまで話し終えたさくらが私を真っ直ぐ見て言ったんだ。
私の頭の中で、さくらと出会った高校時代から今までの時間のことが、ものすごいスピードで駆け抜けていった。そして、気が付いたらふたりして泣いてた。
女性はみんな悩んでいる
私とさくらは全く違う人生を選択してきたけど、悩みを抱えてもがいているっていう点では一緒だったんだよね。さくらが私に話してくれたから、そのことに気がついたんだ。
私ね、さくらがなんで私を伊豆はるかさんのセミナーに誘ったのか、ようやく分かった。私が底無し沼に足を取られていたのと同じように、さくらも身動き出来ずにいたんだよね。だから、必死に掴むものを探してたんだと思う。
あの日、カフェでふたりして泣いて別れてから、ずっと考えてる。さくらのために、今の私に出来ることが何かを。
大切なのは、まず最初の一歩を踏み出すこと
あっ、誰かからメールがきたみたい。あれ以来、さくらからは連絡ないし…。誰かな?
はるかさんからのメルマガだ。タイトルに書かれていたのは…
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大切なのは、まず最初の一歩を踏み出すこと!
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本文を読んだ後、ひとりで叫んじゃった。これだ!私が今、さくらの為にできること!!
〜親友さくらから悩みを打ち明けられた、あい。さくらの為に、何をしたらいいのか考えていたあいの元に伊豆はるかからのメルマガが届く。果たしてあいは、答えを見つけることが出来たのか!そして、さくらと一緒に前へ進むことが出来るのか!〜
★ 丸地家のマルチライフストーリーについて ★
主人公の丸地あいとその家族が、人生に起こる様々な出来事にマルチライフ的方法論で立ち向かっていく物語です。
あいやその家族は特別な存在ではなく、きっとあなたのまわりにいる人や、あなた自身と重なる存在ではないでしょか。
一緒に丸地家のマルチライフストーリーを見守って頂けたら嬉しいです。
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マルチライファー’s CLUB 0期スイーツと短歌をこよなく愛する、ことばのパティシエ ☆YUKO でした