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【第5話】家族こそ、お互いの気持ちを言葉で伝え合わなきゃ分からない

こんにちは。丸地あいです。

私のブログを見にきてくれて、ありがとう。

前回の記事では、親友のさくらが専業主婦から手作り小物作家への道を歩み始めたことを書いたよね。
覚えてくれてる?もし、手作り小物作家って何のこと?と思った人は、今までの記事を先に見てね。

>>過去記事
第1話【やりたいことを諦めなくちゃいけないのが、大人になるってこと?】
第2話【やりたいことを全部やって、人生を楽しみ尽くす!】
第3話【ママと妻だけやってる私、物足りないって言ったら怒られるかな?】
第4話【自分の持っているキャリアや武器を無駄にしたらもったいない】

お姉ちゃんも呼ばれたんだ!

夜の道

さくらの家を出てすぐに、お父さんからメールがきた。私のお父さんて、いわゆる企業戦士ってやつで、朝から晩までずっと仕事してるような人なんだ。私が子供の頃からずっとそう。だから、お父さんとの思い出ってあんまりないんだよね。

まあ、お母さんが専業主婦で家にいたから、別にお父さんがいなくても困らなかったけど。って、こんな言い方したら、ちょっとお父さん可哀そうかな。

家族のために一生懸命働いてくれてるわけだし。私も自分が社会に出てみて、やっとお父さんの苦労がちょっとは分かるようになった気がしてるんだ。会社にはお父さんと同じ年くらいの上司がいっぱいいるからね。

そんなお父さんが私にメールしてくるなんて、本当に珍しい。しかも『今から家族会議を開くから、すぐ帰って来い。』って・・・

家族会議なんて言葉、我が家に存在してたなんて初めて知ったよ。お父さんて基本的に何でも自分ひとりで決めちゃって、後の細かいことはお母さんに丸投げってパターンがほとんどだから。

腕時計を見たら、もう夜の8時過ぎ。いけない、急がなくっっちゃ。お父さんは気が短いんだよね。行列を5分と待てない人だから、お父さんと一緒に外食するときは絶対に空いてるお店しか入れないの。だから、だいたい美味しくなくて失敗。そのうち家族で外食することもなくなっちゃった。

走り出そうとした私の背中を誰かが叩いた。振り返ると、そこには姉のももがいた。

姉のももはね、私より2歳上の29歳で外資系の保険会社で働いてる。バリッバリッのキャリアウーマン。去年結婚して家を出て、今は近くのマンションに住んでる。

小さいときから勉強も出来て、その上結構キレイ。ううん、かなりキレイ。よく親戚のおばちゃん達に『ももちゃんはお利口で、べっぴんさんだね~。』って言われてた。

私は何て言われてたかって?『あいちゃんは、一段とかわいいね~。』って、答えたいところだけど、実際は『あいちゃんは、誰よりも元気だね~。』だって。小さい子供に対して元気だねって、それ以上のほめ言葉が見つからない時の決まり文句だよね。太ってる人に健康的でいいですね、って言うのと一緒。

お父さんは、会社を辞める!

リビング

「ただいま。」
私とお姉ちゃんがリビングに入って行くと、お父さんがソファに、お母さんがダイニングの椅子に座っていた。

「おかえり。」
お母さんは私たちに声を掛けながら立ち上がって、キッチンへと向かおうとした。

待つことが何より嫌いなお父さんらしいよね。るり、っていうのは大学4年生の私の弟。卒論の真っ只中って言って、家にも寄り付かずにいるけど、実際は何やってるのやらって私は思ってる。末っ子で長男というおいしいポジションを有利に使いまくってる、自由気ままなお坊ちゃま君なんだよね。

私たち女性陣3人がそれぞれ椅子に腰かけたのを確認して、お父さんは話し始めた。

「俺は回りくどい話は嫌いだから、単刀直入に言う。父さんは、会社を辞める。来月の55歳の誕生日でサラリーマン生活からは足を洗う。それから、この家を売って田舎へ引っ越す。」

お姉ちゃんの悪い予感って、このことだったのかな。新卒で入社してから、ずっと会社に尽くしてきたサラリーマン生活を定年前に辞める。都会の生活を捨てて田舎でのんびり暮らす。お父さん、いつからこんなこと考えてたんだろう。

「田舎のじいちゃんとばあちゃんが住んでいた家を改装して、古民家カフェを開く。敷地には畑もあるから、そこで野菜を作って新鮮な食材で料理を出すんだ。父さんの好きなジャズのを流して、夜にはちょっとしたバーみたいに酒も出そうかと思ってる。ロハスってやつだな。」

ちょっと、ちょっと。お父さん何言っちゃってんの。
古民家カフェ?コーヒーも自分でいれたことない人が、カフェのオーナーに?
畑で野菜?野菜嫌いの人が、どうやっておいしい野菜をつくるの?
ジャズバー?人の話をゆっくり聞くのが苦手な人が、バーのマスターに?
ロハス?ごみの仕分けもしたことないような人が、ロハスとか口にしていいわけ?

私の頭の中はクエスチョンの嵐が渦巻いていた。だって、お父さんの言ってることって、今までのお父さんと全く、何一つ結びつかないことばっかりなんだもん。頭が混乱して何から質問していいかも分からない私をよそに、姉のももが口を開いた。

お母さんの本当の気持ちを教えて

母

今日の姉はなんだかいつもと違う。【スマートでおしゃれな丸地家の長女、もも】ではなく、【亭主関白という昭和の遺物と戦うジャンヌダルク、もも】みたいだ。

「お父さん、よく聞いて。お母さんの人生はお母さんのもので、お父さんのものじゃないんだよ。お父さんが会社を辞めて田舎に移るからって、なんで本人の了承も得ず一緒に行くって決められるの?お父さんは立派に社会人としての仕事をやり切って、悔いなく次の人生へと向かっていけるかもしれない。だけど、お母さんはどう?」

「お母さんはずっと、この家で働いてきたんだよ。朝から晩まで、土日休みもなく。毎日家族のために料理して、洗濯して、掃除して。それ以外にもこまごました名もなき家事の山をひとりで黙々とこなしてきたんだよ。」

「私も自分が結婚するまでは分からなかった、お母さんの大変さが。それぞれが勝手気ままに押し付けてくる家族からの要求に応えるのが、どんなにしんどいことなのか。食べるのかどうか分からない食事を作ったり、突然連れてきたお客さまへ出すおつまみをあわてて用意したり、私たち子供が大人になった今だって、お母さんはこの家で働き続けてる。」

「お父さん、お父さんが退職後の第二の人生を思い描いているように、お母さんにだって胸に秘めた思いがあるかもしれないって、考えたことある?お母さんに聞いてみたことある?お父さんは会社に退職願を出す前にお母さんに手紙を出すべきだよ。【君の気持ちを聞かせてくれ】っていう手紙を。」

そこまで言って、ももは父から母へと体の向きを変えた。

「お母さん、ごめんね。勝手にしゃべって。だけど、私どうしても黙っていられなくて。私ね、結婚してみてよく分かったんだ。いつも真っ白に洗われた服を着て、きれいな部屋でおいしい手料理を食べられることが、どんなにしあわせなことかって。そのしあわせのために、お母さんがどれだけ頑張ってくれているのかって。」

「お母さん、お母さんの本当の気持ちを聞かせて。この家を売って、お父さんと一緒に田舎へ行きたい?」

それまで、ダイニングテーブルに飾られた花をじっと見つめていた母が顔を上げて、私とももの顔を順番に見つめた。その後、立ち上がってソファの父の横に座り直し、父の顔を見つめて話し始めた。

「あなた、私は・・・」

~丸地家の母親は今まで同様、夫の決定に従う道を選ぶのか。それとも、初めて夫の決定にNOをつきつけるのか。次回、その選択が明らかに!!~

★ 丸地家のマルチライフストーリーについて ★
主人公の丸地あいとその家族が、人生に起こる様々な出来事にマルチライフ的方法論で立ち向かっていく物語です。
あいやその家族は特別な存在ではなく、きっとあなたのまわりにいる人や、あなた自身と重なる存在ではないでしょか。
一緒に丸地家のマルチライフストーリーを見守って頂けたら嬉しいです。

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マルチライファー’s CLUB 0期メンバーで、スイーツと短歌をこよなく愛する。ことばのパティシエ ☆YUKO でした。

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