「知らず嫌い」克服して天国・放置して地獄
こんにちは、HARUKAです。
知らず嫌いやってませんか?
人が怖い?
あなたは、「なんだか怖そう」「近づきがたい」「きっと冷たい」「バカにされそう」こんな感情で、よく知らないけどなんとなく避けてきた人っていませんか?
先日、娘が私に大切なことを教えてくれたので(いつも教えてくれる)、そのお話からさせて下さい。
娘:「プール怖い~」。。。先日も、「プール怖いから眠れない」から始まって、なんとか解決したはずだったのに。
今回はまた別の理由で、プールに行くのが怖いというのです。理由は、大きいお兄ちゃん・お姉ちゃん達がたくさんいて怖い、というものでした。
私:「でも、いつも保育園で大きいお兄ちゃんお姉ちゃんと仲良く遊んでいるじゃない。お友達作るの、得意だったはずでしょう。」
娘:「だってそれは、いつも行ってるからだよ。」
よく知らないから怖いだけだよ
どきっとしました。どういうことかというと、娘はたまにしか合わないお兄ちゃんお姉ちゃんたちは怖い。だけど、毎日会っているお兄ちゃんお姉ちゃんたちは怖くない。と言っているのです。
私たちが、恐怖を抱いたり苦手意識を持っていることって、大きく分けて2つあります。1つは、よく知った上で嫌い。もう一つは、よく知らないから嫌い。そして、恐怖の原因が後者であるとき、娘の経験から自ずと解決策が見えてきます。
知らず嫌いはアレルギーと同じ
直し方もアレルギーと同じ
話は変わりますが、食べ物アレルギーの根本治療を知っていますか?アレルギー症状を抑えるだけの対症療法(鼻水・涙・蕁麻疹・かゆみなどを出来るだけ抑える)ではなく、アレルギーそのものを克服する治療です。
卵アレルギーの子供がいたとしたら、根治療法は卵を食べるしかありません。減感作療法といって、アレルギーの元である成分を少量からわざと摂取して、徐々に量を増やしていくという方法です。食べ物に限らず、花粉症も含めあらゆるアレルギー疾患に対する根本的治療といえば、今のところこの減感作療法だけです。
私が飼っているいる柴犬もアトピー性皮膚炎を治療していますが、この減感作療法を行って随分良くなりました。家の掃除機からハウスダスト(掃除機の中のほこり)を持参し、動物病院がそこからアレルゲンを抽出して薬を作ってくれます。それを、毎日エサと一緒にあげるのです。
勝手に嫌いになってるだけ
アレルギー反応とは、実際は体に害がないものに対して、免疫の兵隊たちが侵入者!異物!追い出せ!と病原菌やウィルスと同じように攻撃をしてしまう状態です。知らず嫌いはまさにこれ。よく知らない相手に対し、怖そう、近づきがたい、性格悪そう、どうせ…と勝手に判断をくだし、距離を置いているのです。
アレルギーの根本治療である減感作療法は、免疫の兵隊たちに対してこの成分は無害だぞと分からせる作業なんです。つまり、「なんとなく苦手」という知らず嫌いを治すには、アレルギーの治療と同じで相手を知るしかないんです。
娘が、保育所の大きいお兄ちゃんお姉ちゃんに対して、怖いという感情を持たなくて済んでいるのは、毎日あっているから。最初は怖かったかもしれないけど、強制的に減感作されているんです。
じゃあどうすの?
知らず嫌いって克服する必要ある?
このように、根本的に知らず嫌いを克服し苦手意識を脱するには、進んで近づく・接触頻度を上げるしかありません。そして、そんなの当たり前と思うかも知れませんが、実際に出来ている人は少ないです。傷つくのは避けたいし、そもそも無理して克服する必要あるの?と思っているからです。
でも私がここで声を大にして言いたいことは、知らず嫌いを克服出来ない人生は本当につまらないものです。理由は2つあります。
知らず嫌いでどれだけ損しているかという話
1つ目は、知らず嫌いを放っておくと大きな行動制限と機会損失を招きます。
卵アレルギーを考えてみて下さい。卵アレルギーは克服しなければ一生卵を食べられないだけでなく、卵を含む料理全てを避けなければなりません。間違えて摂取しないかいつも警戒していなければなりません。
苦手な人が身近にいる環境は、その人を避ければよいだけではありません。その人がいるかもしれない場所やコミュニティすべてを避けなければなりません。職場や学校にいたらどうですか?いつも会うかもしれないとドキドキしながら過ごし続けますか?あなたにとって大きな行動制限になってしまいます。
放っておくとひどくなる
2つめは、負の感情は放置するとエスカレートするからです。
「よく知らない」ことは、それだけで私たちに不安感と居心地の悪さを与えます。そして、その不安感と居心地の悪さをそのまま放置すると、嫌悪感や苦手意識へと知らず知らずのうちに負の感情がステージアップしてしまいます。
なんかあの人怖そうだな→(ずっと話しかけないで時間が立つ)→あの人は怖い人→(さらに時間が立つ)→あの人嫌い
つまり、「よく知らないから不安・怖い」をほっておくと、嫌いになってしまうんです。
なんとなく苦手どころではない
精神科の疾患に強迫性障害というものがあります。何か特定のものや場所、人に対して不快感や恐怖を強く持っており、日常生活が送れないほどになってしまう病気です。特定のものに対して汚いという強迫観念のせいで、1日に何度も何度も手洗いをする。しかも一回の手洗いが30分という常軌をした長さ。そういう生活をおくっている人がいます。
もちろん、生まれたときからそんな生活をしているわけではありません。何かをきっかけに特定のものに対し嫌悪感をいだき、最初5分だった手洗い時間が10分15分となり、30分洗っても満足できないようになるのです。避ければ避けるほどこの病気はドンドンひどくなっていきます。
直し方はやっぱり同じ
治療法と言えば曝露療法といって、その人が避けてきたものにわざと触ってもらう、回数を増やしてもらう、どんどんレベルを上げることで、悪循環を断ち切ることを目指します。どんなに手を洗いたくても回数と時間を決めて必ず守ってもらう。不潔だと思うものを手で触ってもらう。嫌なものに強制的に近づくというのを正式な治療法としているのです。実際、この曝露療法で日常生活に戻れる強迫性障害の患者さんはたくさんいます。
そして、病気ではないと思っている私たちも結局、理論は同じです。苦手だという意識を優先して避ければ避けるほど、どんどん嫌悪感は膨らみ負の感情がエスカレートしていきます。 怖い・苦手だと思うものがたくさんある毎日なんて楽しくありませんよね。娘だって、大きいお兄ちゃんお姉ちゃんが怖いという理由で、夜も眠れないほどでした。早く克服したほうがいいに決まっています。
これら2つの理由で、私は知らず嫌いを放置することは全くオススメしません。
あなたの幸せを決めるのは
質の良い人間関係だけ
マルチライフ的には、人間関係こそが人生の質を決めます。地位や名誉やお金は選択肢は増やしてくれますが、あなたを幸せにはしてくれません。知らず嫌いを克服するのは、たんに不快感を解消するためでなく、幸せな人生を歩むためにも絶対に必要なことです。
職場でよく知らないけど怖そうな先輩がいる。顔合わせるたびにドキドキしてしまう。この不快感を解消するには、進んで先輩と絡みに行かないといけません。1週間に1回しか顔合わせないのであれば、毎日会いに行くんです。
クラスで、よく知らないけど馴染めていないグループがいる。いつも私の悪口を言っているような気がする。嫌われているのではないか。この不安感、気持ち悪さを脱するには、毎日そのグループに挨拶をする。進んで仲間に入れてほしいという。それしかありません。知らないから怖いだけで、知ってしまえばとてもいい人ということがよくあります。
どっちを選ぶ?
知らないで居心地が悪いまま何年も過ごしますか?下手したら学校にいけなくなるかもしれません。鬱になるかも知れません。人生を変えるほどの素晴らしい出会いを、みすみす逃しているかも知れません。
今日勇気を出す、明日も勇気を出す、明後日も勇気を出したら、一生の友達になった。一生の伴侶になった。そんなドラマティックな展開が待っているかもしれない。どちらの方が毎日を楽しめるかは明白ですよね。
ただ、明らかに不快なのを我慢して一緒にいると、それこそ病気になってしまいます。相手をよく知った上で、それでも嫌いなら離れればいいと思います。そこを無理すると楽しい毎日どころではありませんから。
人生を思いっきり楽しむには
私は娘に、「知らないお兄ちゃんお姉ちゃんにはどんどん話しかけなさい。」と言いました。怖いかもしれないけど、勇気を出して話しかけるたび、「ああ、知らなかっただけなんだ。このお兄ちゃんやさしい。このお姉ちゃん大好き。」と知るでしょう。そして、どんどん怖いものなしになって、人生を思いっきり楽しめる大人になって欲しいです。
あなたも、もし知らないことが原因の恐怖から行動制限しているとしたら、それはとてももったいない事です。無知からくる恐怖は克服して、自ら切り開いた質の良い人間関係に恵まれた幸せな人生を送ってほしいと思います。
あの人怖そう…と思ったら、アレルギー反応だ!と思い出して「嫌なものには進んで近付け」を実行してみてください。質の良い人間関係、そして不安のない楽しい毎日のために必要なのは、ほんの少しの勇気です。
では
Enjoy★マルチライフ
HARUKAでした。