【第8話】ピンチの時、家族は最強のエネルギー補給基地だから
こんにちは。丸地あいです。
私のブログを見にきてくれて、ありがとう。
前回の記事では、私とお母さんが一緒に、はるかさんのセミナーへ、行くことになったところまで書いたよね。
覚えてくれてる?もし、一緒にセミナーって何のこと?と思った人は、今までの記事を先に見てね。
>>過去記事
第1話【やりたいことを諦めなくちゃいけないのが、大人になるってこと?】
第3話【ママと妻だけやってる私、物足りないって言ったら怒られるかな?】
第4話【自分の持っているキャリアや武器を無駄にしたらもったいない】
第5話【家族こそ、お互いの気持ちを言葉で伝えあわなきゃ分からない】
第6話【自分だけがやりたいことをやるなんて、そんなことできない】
第7話【母と娘から、ひとりの女性同士として向かい合うふたりの時間】
母、人生初のセミナー体験
「お父さん、今日はあいと一緒にセミナーへ行ってくるので、お昼は外で適当に済ませてくださいね。」
「セミナー?いったい、何の?」
「それは、また帰ってきたら、ゆっくりお話ししますから。じゃあ、いってきます。」
何か言いたげな顔のお父さんを残して、私と母は駅へと急いだ。
まさか、今日これから行くはるかさんのセミナーが、人生初のセミナーとはね。お母さん、昔からお料理教室とかヨガとか行ったりしてるから、てっきりセミナーにも参加したことあるのかと思ってた。
お母さん、いったいどんな反応するかな?私がそうだったように、きっとはるかさんの話に、ひき込まれていく気がするけど…
はるかさん、更にパワーアップしてる!
セミナー会場に着くと、もう席はほとんど埋まっていた。私と母は、ひとつだけ空いていたふたり掛けのテーブルについて、小声で話をした。
興味深そうに、まわりに目を向けている母の姿は、なんだか10歳くらい若返って見えた。
「あっ、はるかさん来たよ。」
「みなさん、本日はお忙しい中、セミナーにご参加いただき、ありがとうございます。今日と言う日に、みなさんにお会いできたこと、大変うれしく思っています。」
「本日のテーマは【エネルギーのコントロールの仕方】です。このセミナーが終わった時、みなさんのエネルギーが満タンになっているよう、私の全エネルギーを使ってお話させて頂きますので、どうぞよろしくお願いします。」
はるかさん、前回以上にパワーアップしてる!
私、どっちかな?
「みなさんが、一緒にいると疲れちゃうなって、感じる人はどんな人ですか?」
一緒にいると疲れちゃう人、いるいる!
まず、部長。今どきありえないくらい、自分の感情だけで部下を怒鳴ってくる。部長のパワハラのせいで辞めていった社員はいっぱい。
次に、同僚のS男。とにかく人の話を聞かない。『歩く社訓』って呼ばれてて、なんでも自分の常識にはめようとしてくる。
あとは、後輩のD子かな。いつも『どうすればいいですか?』『助けてください。』って…
「反対に、一緒にいると元気がでるひとは、どんなひとですか?」
これは、まず親友のさくら。どんな時でも私の見方になってくれて、一緒にいるだけで元気をくれる。
次は、本当なら元カレの名前を言いたいところだけど…先輩のK美さん。知識が豊富で仕事ができるのに、全然お高くとまってない。ボランティア活動にも力を入れている、おしゃれな先輩。本当に憧れちゃう。
「そして、あなた自身は傍にいるひとから、どっちの人だと思われているか、分かりますか?」
私、どっちかな…
私もなれるかな?
「もし、あなたが自分自身のことを、【まわりの人たちを疲れさせちゃっているかも】と思われたとしても、慌てなくて大丈夫です。」
「大切なのは、一緒にいるとエネルギーを奪ってしまうひとと、たくさんのエネルギーを与えてくれるひとがいる、ということを知ることです。」
「そして、エネルギーを与えてくれるひと達の輪に入ることで、あなた自身のエネルギーが高まり、それを周りの大切な人に分けてあげることができる、ということです。」
大切な人に、エネルギーを、元気を、分ける…私にもできるかな?
親友のさくらや尊敬する先輩のように、「いっしょにいたい!」って思ってもらえる人になれるかな…
「特に家族は、普段ぶつかり合ったり、否定したりしていても、ピンチの時は、強力なエネルギー補給基地になってくれます。」
はるかさんが、私と母の方に顔を向けて最後にひとこと付け足した。
エネルギー満タンになったお母さん
お母さん、いったい何考えているんだろう。突っ込んで聞きたいけど、なんだか先を聞くのが恐い気もするな。
「さっ、生きるエネルギーが満タンになったところで、生きるために胃袋も満タンにしなくっちゃ。あい、何か美味しいもの食べてから帰ろう。」
「うん。そうだね。」
なんだろう。お母さんのこの超前向きな感じ。
自分が誘ったはるかさんのセミナーだったけど、想像していた以上の母の変化に、戸惑いを覚えずにはいられなかった。
やっぱり、田舎へは行きません
家に帰ると、父がリビングののソファで本を読んでいた。
「おかえり。どうだった、セミナーとやらは?」
「うん。とっても面白かったよ。」
父の質問に答えながら、私は母へと視線を向けた。
「母さんも、楽しかったか?セミナーへ行くなんて、めずらしいこともあったもんだな。」
「そうですよね。私がセミナーへ行くなんて…初めてですもんね。私、今日のセミナーに参加して本当に良かったと思っています。もし、参加していなかったら、危うく田舎へ引っ込むところでした。」
お、お母さん!!何、言い出すの???
「田舎へ引っ込むって…それって、俺といっしょに田舎で古民家カフェ開くって話か?危うくって…危うくって、どういうことなんだ!」
ソファから立ち上がった父の目を真っすぐに見つめて、母が高らかに言い放った。
「あなたには悪いけど、私はあなたと一緒に田舎へいくのはやめます。この家に残って、自分の人生を思いっきり生きていきます。」
母の、母による、母のための、マルチライファー宣言だった。
~伊豆はるかのセミナーに参加した後、マルチライファー宣言をした母。これに対して、父はどういう態度を示すのか!?~
★ 丸地家のマルチライフストーリーについて ★
主人公の丸地あいとその家族が、人生に起こる様々な出来事にマルチライフ的方法論で立ち向かっていく物語です。
あいやその家族は特別な存在ではなく、きっとあなたのまわりにいる人や、あなた自身と重なる存在ではないでしょか。
一緒に丸地家のマルチライフストーリーを見守って頂けたら嬉しいです。
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マルチライファー’s CLUB 0期メンバーで、スイーツと短歌をこよなく愛する。ことばのパティシエ ☆YUKO でした。