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【第11話】俺はぬれ落ち葉なんかにならない!サイコーな第2の人生を送るのさ!!

こんにちは。丸地アイです。
私のブログを見にきてくれて、ありがとう。

前回の記事では、弟のルリが実はマルチライファーだったと分かったところまで書いたよね。
覚えてくれてる?もし、弟がマルチライファーって何のこと?と思った人は、今までの記事を先に見てね。

>>過去記事
第1話【やりたいことを諦めなくちゃいけないのが、大人になるってこと?】
第2話【やりたいことを全部やって、人生を楽しみ尽くす!】
第3話【ママと妻だけやってる私、物足りないって言ったら怒られるかな?】
第4話【自分の持っているキャリアや武器を無駄にしたらもったいない】
第5話【家族こそ、お互いの気持ちを言葉で伝えあわなきゃ分からない】
第6話【自分だけがやりたいことをやるなんて、そんなことできない】
第7話【母と娘から、ひとりの女性同士として向き合うふたりの時間】
第8話【ピンチの時、家族は最強のエネルギー補給基地だから】
第9話【始まったばかりの人生の後半戦、どう生きていくか選びたいの】
第10話【父さん、母さんが見捨てても僕だけはついていくよ】

時代の流れに乗るだけが賢い生き方じゃない

社会

IT知識が豊富で料理自慢の弟、ルリがお父さんと一緒に田舎で古民家カフェをやるって、これ以上ないグッドアイデアだと思ったのに…なんでお父さん首を縦に振らないんだろう?

「俺の会社にもルリがバイト先で出会ったような、今までの古い枠組みに捕らわれることなく、自由な働き方を選ぶ若いヤツが増えてきている。それを否定するつもりはない。」

「だけど、自分ひとりだけで完結できる仕事なんて、この世の中にはないってことも否定できない。どんな仕事だって、それぞれの役割を果たす多くの人間の働きがあって初めて成り立っているんだ。」

「そのことを身をもって分からなければ、本当の社会人にはなれないと俺は思っている。社会を作っているのはコンピューターでもロボットでもない、人だ。」

「ルリ、お前はまだ若い。何年か組織の中で働いてから、自由の翼を手に入れたって遅すぎることはないだろう?もっと貪欲になれ。組織に使われるのではなく、組織から色んな知識や経験を盗むくらいのつもりで働いてみたらどうだ。時代の流れが“自由”という方向に向いているからって、自分もその流れに飛びつくのが賢い生き方なのかどうか、よく考えてみるんだ。」

ずっと社会の中で働き続けてきた父のアドバイスは重かった。確かに組織にはしがらみや面倒くさい人間関係なんかがあるけど、その代わり学べるチャンスもたくさんある。

私だって、今の会社で営業スキルやITの知識を叩きこまれた。世の中には、自分と同じ価値観じゃない人間がいっぱいいて、その人たちとも上手く付き合っていかなくちゃいけないことも学んだ。

あぁ、恥ずかしい。よく考えもせず「父子で古民家カフェ」に賛成したりして。社会人としても、姉としても考えが足りないよね。やっぱり私はまだまだ子どもなんだなって、痛感させられちゃった。

母さんに甘えてばかりの自分から抜け出さなければ

畑

「それに、俺も自由の翼を広げて、自分の力で飛び立たなくちゃいけないしな。アイと母さんが行ったマルチライフとやらのセミナーがどんなものか分からんが、母さんが変わったことだけは確かだ。」

「俺だけが今までと同じように、何でも母さんにおんぶにだっこじゃカッコ悪いだろ。正直言うと、古民家カフェだって料理や細かいことは全部母さんに任せて、俺は気ままに畑で野菜でも作っているつもりだったんだ。」

「もし、母さんの代わりにルリを一緒に連れて行ったら、今度はルリにおんぶにだっこしちまうんじゃないかって、心配なんだよ。子どもに頼るほど老いぼれちゃいないからな、まだ。」

自分の弱い部分なんか今まで見せたことないお父さんが、こんな風に正直な気持ちを話すなんて…すっごい新鮮。

いつも家では何にもしないでソファに座ってるだけのお父さんのこと、正直こんな人とは結婚したくないなんて思っちゃってたけど、今のお父さんはなんだかカッコいいし、ちょっとかわいい。

私たちが小さい頃はほとんど家にいなくて、たまに帰ってくれば父親面してお説教ばかり。あの頃は想像できなかったけど、きっと家に帰れない間、社会人として戦って私たち家族を守ってくれていたんだな。

はぁ、それにしても私ってつくづく人を見る目っていうか、男を見る目っていうかがない…修行が足りないな。

父、人生で初めての料理教室へ

包丁

急に“同士”みたいな雰囲気をかもしだしたふたりは、早速キッチンでにわか料理教室を始めた。

父に向って「父さん、なんだよその包丁の握り方!腰が引けてるって、腰が。もっとまな板に体を近づけて。」「うへ~、もしかしてお湯も沸かしたことないの?前途多難ですな~。」なんて言葉を投げつけてるルリの声がはしゃいでいるように聞こえた。

まるで、ふたりはキッチンでキャッチボールをしているみたい。男だけの世界って、汗臭そうだけどちょっとうらやましいな。

「ただいま。あれ、ふたりとも何してるの?」

買い物から帰ってきた母がキッチンにいるふたりを見ながら聞いてきた。

「男の料理教室だって!」そう答えた私の顔とキッチンの中で賑やかに繰り広げられる男同士のやり取りを見ながら、何かを感じ取った様子の母の顔に、今までとはちょっと違うほっとしたような笑顔が浮かんだ。

やっぱり、この人と結婚して良かった

結婚

母が買い物に出かけてる間に交わされた親子のやり取りを、私が伝えた。

料理好きのルリがITエンジニアの道だけでなく、コックとしての未来も諦められずにいること。

ITエンジニアと料理人、どちらも諦めずに両方やって生きていくことができるとルリ気づいたこと。だから、お父さんの古民家カフェを一緒にやりたいと思っていること。

そんな息子に、社会人の先輩として父がアドバイスしたこと。

お父さんが今までお母さんに全て任せきりにしていた自分から脱却しようとしていること。

古民家カフェのイケてるオーナーになるため、お父さんがルリに料理を教えてくれるように頼んだこと。

じっと私の話に耳を傾けていたお母さんが、左手の薬指にはめられてた指輪を右手でなでながら、そっとつぶやいたのが聞こえたよ。

「やっぱり、お母さんはお父さんと結婚して良かった。はるかさんのマルチライフに出会えて、本当に良かった。」

実はね、私もこころの中でそっとつぶやいてたよ。

「やっぱり、お父さんとお母さんの子どもとして生まれてきて良かった。そして、はるかさん、ありがとう!」って。

はるかさんがよく言ってる「女性がやりたい事を諦めずに全部やって、人生を楽しみ尽くすことが、家族も周りの人も幸せにするベストな方法」だってこと、本当に本当だった。

もし、お母さんが黙ってあのままお父さんと一緒に田舎へ行ってしまっていたら、私たち丸地家の誰もしあわせになれなかった気がする。

最初にはるかさんのセミナーに誘てくれた親友のさくらにも心の中でお礼を言ったよ。さくら、ありがとう。

一難去ってまた一難、家族の危機は終わらない?!

ドア

ガチャ。

リビングのドアが開く音がしたかと思うと、両手に荷物を抱えた姉、モモが入ってくるのが見えた。

「ただいま。あ~疲れた。アイ、あんたちょっとこの荷物、あたしの部屋に運ぶの手伝ってよ。」

「この荷物って、いったい何が入ってるの?」

「あたしの服やらなんやらに決まってるでしょ。」

結婚して旦那さんとのふたり暮らしを気ままに楽しんでいる姉は、ちょくちょく実家のこの家でご飯を食べていくことはあったけど、こんな大きな荷物を持って帰ってくることは一度だってなかった。これって、もしかして…

「ねえ、お姉ちゃん。まさか家出してきたの?」

「そうだよ、悪い?ここはあたしの家でもあるんだから、文句ないでしょ。」

なんでこうも次から次に問題が発生するのさ、この家は!!

~しあわせな結婚をして丸地家を出ていったはずの姉、モモが家を飛び出してきた。次から次へと降りかかる問題にマルチファーを目指す主人公アイはどう立ち向かうべきなのか!~

★ 丸地家のマルチライフストーリーについて ★
主人公の丸地あいとその家族が、人生に起こる様々な出来事にマルチライフ的方法論で立ち向かっていく物語です。
あいやその家族は特別な存在ではなく、きっとあなたのまわりにいる人や、あなた自身と重なる存在ではないでしょか。
一緒に丸地家のマルチライフストーリーを見守って頂けたら嬉しいです。

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マルチライファー’s CLUB 0期メンバーで、スイーツと短歌をこよなく愛する。ことばのパティシエ ☆YUKO でした。

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